同じ茶葉が2つの異なる都市で異なる味わいに感じられた場合、まず水を疑ってみるべきであり、茶葉の劣化を即座に疑う必要はありません。飲用水のにおい、硬度、ろ過方式、実際の温度は抽出に大きく影響します。欧州の店舗で試飲を行う際に、現地の水質データを記録しておくべき理由もここにあります。
シンプルな比較テストで十分です。同じ茶葉、同じカップ、同じ茶葉量、同じ抽出時間を維持し、水だけを変えて試します。まずお湯自体に気になるにおいがないかを確認し、次に茶湯の香り、透明度、口当たりを確かめます。水道水に特有のにおいがある場合は、飲用基準を満たしたろ過水や別のボトルウォーターを試してみてください。一度に水温や茶葉の量まで変えてしまうと、味の違いがどの工程から生じたものか特定できなくなります。
湯温も記録に残しておく
沸騰してから何分置いたかという時間は、カップ内の実際の湯温とは一致しません。ポットやカップの材質、室温によって温度の低下速度は変わります。緑茶で苦味や渋みが強く感じられる場合は、まず浸出時間を短くするか湯温を少し下げてみてください。プーアル茶の開きが悪い場合は、製品推奨の湯温と茶葉量をまず再確認します。これらは調整のための目安であり、すべてのお茶に共通する絶対的な数値ではありません。
店舗でドリンクの味を安定して再現したい場合、「良質な水を使用する」と曖昧に記載するよりも、使用した水、機器の設定、実際の抽出手順を詳細に記録するほうが実効性があります。バイヤーがサンプルを比較検証する際にも、同一の条件下で試飲を行う必要があります。
店舗で統一レシピを導入する場合は、浄水フィルターの交換サイクルや給湯機器の設定温度も管理記録に含めてください。水質の変動は、確立したはずの抽出レシピの再現性を損なう原因となります。
